妊娠 22 週児の出生をめぐる倫理的問題 ── 新生児医療からのアプローチ
https://www.ritsumei-arsvi.org/publication/center_report/publication-center10/publication-74/
著 : 櫻井浩子
掲載誌 : 生存学研究センター報告書 (10)
発行年 : 2009 年
重篤な出生体重及び在胎週数の児を医療の対象とし治療を行うべきかという倫理的問題
優生保護法
出生前診断
出生前診断後、従来は二者択一
人工妊娠中絶
そのまま妊娠を継続し、出生後に新生児集中治療室にて治療を行う
現在では、胎児治療と胎児緩和ケアという治療法が追加
妊娠 22 週は、胎児と親にとって分岐点
親には出生前診断を受診するか否か、さらに診断結果によっては中絶するか妊娠を継続するかの判断が迫られる
万が一、妊娠 22 週で早産となった場合でも、蘇生をするか否か、治療を行うか否かの判断は施設によって異なる
妊娠継続を選択しても親は幾つかの決定を行わなくてはならない
胎児の利益を優先に考慮すれば、現時点では、胎児治療や胎児緩和ケアを視野に入れながら、胎児診療システムが有効
このシステムの活用により、親に児の情報や予後について考慮する時間を与えることができる